二酸化炭素モニターは不安な人ほど持たない方がいい、、、と思った話

モバイルCO2モニター

 買いました。モバイルCO2センサー。

 ふだんは、気にしてなさそうな顔してるんですけどね、でもね、たぶんね、不安だったんだね。あたし、不安だったんだよ。ホームで電車を待っている。電車が来たってときに、「窓がぜんぶ閉まっているーーーー!」とか心が絶望することあって、ストレスでしたもん。正直。

 「自分のことは自分で守れ」なんてースローガンが目についちゃってね。いや、これは、二酸化炭素モニターを入手しようと。いろんなところ、行く先、行く先で、測って、「はい、密ですよー」ってやってやろうとポチりました。7000円くらいしました。

 7000円っつーたら、けっこうなお値段です。こんなときに暴利をむさぼるとはナニゴトカと、これまたイライラしまして、自作しようかなーなんて思いましたが、いやいや、二酸化炭素センサーってお高いんですね。安いセンサーでも2~3000円はしてた。ぜんぜん、むさぼってなかった。どちらかっていうと、良心的な価格だった。ごめんね。っていうか、自分で作ろうとしたら完成する前にコロナ終わってそうだなって。身の丈わきまえることにしました。

 ってなわけで、前置きが長くなりましたが、この二酸化炭素モニターを持って、電車に乗ったときの話をします。

ちゃんと、動いているようではある

 まずは、だ。電車で測定する前にやるべきことがある。この機械がちゃんと動いているか、家で試したのだ。

 まあ、このご時世ですから、まがい品というのが当然出回ります。当然とか言ったら悲しくなるか。とはいえ、警戒心は大事じゃないですか。念のため、自分でできる範囲で確認しました。

 まず、外ね。ベランダではかったら、470ppmでした。この値があってるのかわからないのでインターネットで調べたら、逆にすごいことがわかったよ、ベイビー。1750年には278ppmだったんですって。いや、温暖化やべーな、ってなもんですよ。で、室内で測ったら680ppmくらいでした。だいたいあってそうです。

 で、こやつを、ビニール袋に入れまして、息を吹き込みました。

 ピーピー!

 あ、泣き叫んでる(1000ppmで警報音がなります)。あ、表示が検出限界の5000ppmになってる。やべ、こいつ、死にそうになってる。ごめん、そんなにあたしの息がくさかったかい。ごめんよ。ごめん。そんなに息がやべーって知らなかったんだよ。ゴメン。

 本当に壊れるかと思いました。が、大丈夫でした。

 二酸化炭素は、検出できてるみたいです。

電車ではかってみた

 用事がありましたので、電車に乗りながら測ってみました。

 (1)某JR 761ppm
    イスは埋まっている。1車両に立っている人は14人。窓は5/6箇所が20センチほど開いている

 (2)某私鉄 830ppm(トンネル内)
    イスは埋まっている。 1車両に 立っている人は16人。窓は4/6箇所が5センチほど開いている

 正直、すいているといった印象の電車でした。それでも、そこそこはあがるんだなー、なんて思いながらみていました。

 あ、ちなみにですね。この二酸化炭素モニター。業界的には安物なんだと思うんですよ。センサーはやっぱり安いヤツだと思うんですよ。反応速度がめちゃくちゃ遅いです。値が安定する前に、次の駅に着いちゃって人が増えたりして、さらに10分で電源が落ちるから気がつくと消えてるみたいな。まあ、測れない、測れない。わりと、そんな程度のものです。

 で、人が増えるたびに、あがっていく数値を見て、思うわけですよ。

 「増えたから、なんなんだ?」

 ええと。ですね。厚生労働省の環境基準かなんかが1000ppmですけど、これ、ウイルスがどうこうっていう実験から得られている数字ではないわけでして、元々、なんかの基準になってた値でして、ウイルスがなくてもこれ以下にしたほうがいいってことだし、目安にしようねくらいの話なはずなんですよね。

 しかし、人が増えると、値はあがる……ドキドキドキドキ。

 そして、某地下鉄に乗っていたときのことです。イスは埋まっている状態で、立っている人は13人。窓はあまり開いてなくて、16個中1つだけが、ちょいと開いてました。

 測定値、959ppm……。 測定器を見ながら、あたし、手に汗を握る。

 怖い、怖い。もうすぐ、1000ppmを超えてしまう。超えたらどうなるんだ。あたし、警報音の止め方知らない。ああ、世の中が終わってしまう。人が増えてきて、ドア前に6人……数値はどんどんあがっていく。

 ピー、ピー。

 密ですアラートが鳴りました!!!!はい、鳴りましたよー!みなさん、密ですよー!!!

 と、周囲を見回しても、か弱い「ピーピー」という音など、誰も気にしないわけです。「それなんですか?」と聞いてくる人もいない。みんな、自分のスマホだけを見ている。うーむ。

 ええと、どうしましょうかね?あたし。ここに来て、「密ですー」と言いながら窓を開け放つ勇気がないことに気づきました。あと、急いでたので、途中下車する余裕もありません。ただ、ただ、画面を見るだけ。で、思ったんです。

 これ、不安になるだけじゃないか。

 自分が管理する立ち場ならいいんですけど、これといった何かができない環境で測ってても、疲れるだけだなと。結局、この数字がいくつだからなんなのってのもわかんないし。

 個人では、いらなかったかもな…って思いました。

 あ、でも、ビルを管理する側の人が換気の目安に使うのは、すごくいいと思います!

 ※このブログを読んで、「やっぱ地下鉄は密なのかー」なんて思う方もいるかもしれません。1回測ってみた限り、地下鉄のほうが高いという傾向はあるかもとは感じましたが、そんなことより人数のほうが影響あると思います。っていうか、こんな機械で測定した適当なデータで、行動を変えるとか、あんまり、そういうことには使わない方がいいような…って思います。ほんと、適当な値なんですよ…。なぜなら…、

校正したら、値が下がった

 取扱説明書に、校正のやり方が書いてあったので、やってみました。ええと、すっげー値が下がりました。

 この校正もわりとダイナミックで「外気を400ppmってことにする」っていう、ざっくばらんな校正方法らしくてですね。温暖化スゲーなと思っていた470ppmの空気が400ppmになりました。

 体重計とかがこんなにずれてることは普段ないので、甘く見てました。校正って大事ですな。 


 これが悪いって話ではなくて、ええと、この程度の機械だよっていうのをですね、やっぱりですね、知ってですね、うまく付き合わないといけないと思うんです。1000ppmってけっこうカジュアルに超えきますので、それでいちいち不安になるのは幸せにならんなー。って思ったって話です。別に、買ってもいいんです。測ってみるのは、たのしいですよ。単純に。

 ワッホイ、ワッホイ。