悩みがあったら「つくばりんりんロード」へ行け 平坦すぎる自転車専用道♪
つくばりんりんロード、まっすぐすぎるぅぅぅーー!高橋ホイコです。
筑波鉄道廃線跡をサイクリングロードとしてしまった「つくばりんりんロード」に行ってきました。自転車に乗るのは1年ぶり――しまなみぶり?――かも…。坂が苦手な私でもここなら平坦!自動車も来ない!しかも廃線跡!東京から近い!いいことずくめです。
ぼぉーーーーっとまっすぐ走っていると、悩みも吹っ飛んじゃう。気持ちいい場所でした。
スタートは土浦駅
上野駅から常磐線で1時間ちょい。通勤圏内とも言える土浦駅に観光に来ました。駅前にはロードバイクを組み立てている人だらけ、20人はいたでしょうか。彼らの目的は「つくば霞ヶ浦りんりんロード」に違いない。筑波鉄道廃線跡と霞ヶ浦湖岸道路を合わせた180キロがサイクリングロードとして整備されているのです。観光の目的はもちろん「筑波廃線跡めぐり」。土浦から岩瀬までの40.1キロを自転車で走り抜けます。
サイクリングロードは鉄道跡らしく平坦でまっすぐです。線路というのは想像以上にまっすぐなものです。筑波鉄道は筑波山への観光列車でした。鉄道の周囲は筑波山以外に高い山がなく、よく見えるのです。筑波山へ行く人たちも、車窓から田園風景の先にある山を指さして「あそこが筑波山かな」なんて話をしていたのでしょうか。
探せば見つかる鉄道の形跡
筑波鉄道の形跡も発見できます。駅のホーム、キロポスト、踏切跡が残っています。ホームが休憩所として使われていたり、筑波駅駅舎がバスターミナルになっていたりと現在でも整備され残されている場所もありますが、ほとんどの形跡は手入れされていません。
ホームのベンチは草で隠れていました。廃線から30年の月日を感じさせます。
案内看板にあったQRコードはリンク切れでした。がんばれ、土浦市。
何も知らないと「市長よ、自転車なら平らでまっすぐがいいと思ったのか?自転車乗りは坂が好きなんだよバーカ」と思ってしまいますが、廃線跡と思って走ると気分はスタンドバイミー。気持ちよさが800倍になります。
モータリゼーションで廃線に
筑波鉄道は1918年(大正7年)に開業しました。ピークだった1965年(昭和40年)には筑波山への観光客でにぎわっていました。その後マイカー利用が増え、沿線住民の乗車も減少。1987年(昭和62年)3月31日――国鉄民営化と同じ日に――廃線になりました。
旧真壁駅近くの歴史資料館で特別展示「追憶の筑波鉄道」(2018年9月2日まで開催中)が行われています。廃線から30年も経つと地元の人でさえも鉄道の記憶を失っていくのでしょう。お父さんが「ほら、おじいちゃんの家の前に駅があったんだよ」と写真を指差しながら3歳くらいの娘に話します。娘は「ふーん」と応えます。駅の時刻表や切符、廃線反対運動のチラシなど、地元の人が提供したのであろう数々の資料が並べられていました。
終点、岩瀬
夕方4時過ぎサイクリングロードの終点、岩瀬駅に到着しました。最終地点は駅に隣接する駐車場。だがしかし、そこには水戸線の改札がありません。改札は線路を越えた逆側なのです。「なんでこんな造りなんだよ、バーカ」と思ってしまいます。ところが調べてみると、この駐車場がまさに筑波鉄道の線路があった場所。水戸線と並ぶ筑波鉄道のホームを想像するとすっかり憤りは消えていました。
旅先で自転車を輪行バッグに詰めていると、地元の方に「自転車?」と話しかけられることがよくあります。岩瀬駅で自転車をたたんでいると、地元の方が話しかけてきました。「私、彼氏できたの。それがバツイチ子持ちで…」と急な恋愛相談で…。えーと、えーと、お姉さん、輪行してるのとか興味ない?そこ、一切質問しないの?いきなり恋愛相談ですか!???!?と、茨城ミラクルを目の当たりにしました。
悩みがあったら「つくばりんりんロード」に行け。
ワッホイ、ワッホイ。