鼻で息ができるようになって、人生変わった話

 40年以上慢性鼻炎を患っていました。これが、これが、治ったのです。「○○が治ると人生が変わる」なんて話は、 よく そこらへんに落ちていますが、本当なんですって。視力が悪い人が、コンタクトを初めてつかったときくらいには変わるんですって(知らんけど。私、視力1.5だし)。どのくらいのレベルで人生が変わるのかをまとめてみました。

疲れにくい体になった

 筆者は体力もないうえに、周囲環境に無駄に反応するので、まあ、疲れます。生きてるだけで疲れる。オフィスで週40時間働くとか、ムリぽ。みたいな属性です。これがね、だいぶ体力が回復しました。

 なぜ、疲れないのか。理由を説明しましょう。まずは、無表情な顔を想像してください。

無表情な人のイラスト
無表情って、こんな顔

 これ、当然ですが、口を閉じています。ところが鼻が通らない状態ですと、口が開きます。

口を開けている人のイラスト
口呼吸なので、たいがいいつもこんな顔してる

 なんとなーく。常に口を開けているんですね。とはいえ、筆者は生まれながらの慢性鼻炎。技を持っています。保育園で、口を閉じろと散々言われましてね。口を開けてないように見えるけど、ちょっとだけすき間を開けて息をするという、いっこく堂みたいな厳しい練習を積み重ねました。なので、わりと口は閉じているつもり(※本人の感想)で生きてきました。

 ところがです。外から見て、口を閉じているように見えていたとしても、口の中は違うのです。口で呼吸をするためには、舌の位置を下の歯に当たるくらいに下げてなくてはいけません。

口呼吸の舌の位置
横から見たところに、舌を書き足してみました。伝われ!

 これが、鼻呼吸となると、舌を上あごにつけた状態で呼吸ができます。この舌の位置で何が変わるかっていうと、鎖骨のあたりの筋肉です。

鼻呼吸のときの舌の位置
鼻呼吸だと、舌を上あごにつけてられるんですよね

 ちょっとやってみるとわかるのと思うんですけど、舌が下がっているときは、舌を伸ばしている状態になるのか、鎖骨周辺の筋肉がずっと緊張しているんですよ。これがね、緊張しなくなるの。わかるかなー。わかるかなーこの感動。胸元の力が抜けてくると、生きてるだけで使う体力が全然違うんですー!

 そのほか小ネタですが、鼻が通って感動したことをご紹介しましょう。

歯医者が命がけではなくなった

 鼻で息ができない人間にとって、歯医者って命がけなんですよね。治療されている間、どれだけの時間がかかるのかわからないのに、ずっと息を止めていないといけない。苦行。鼻で息ができるようになってから歯医者に行ったら、「歯医者のニオイって酒っぽい」なんて感じるほどに苦労がなくなりました。これで、もう、歯医者怖くない。

玉ネギどころか、長ネギでも涙が出る

 玉ネギのみじん切りが、めっきり苦手になりました。前は涙が出るほどのことはなかったのが、今や大号泣ですよ。今まで気づいてなかったんですけど、玉ねぎを刻むと涙が出る現象って、長ネギでも起きるのね。なんなら、あさつきみたいな細いヤツでもなる。ああ、ネギ族なんだなって思います。

鼻が寒い

 40年間、風を感じたことがない場所に空気が通るわけです。むずがゆくて、寒いんです。たぶん、すぐに慣れるとは思いますが、治したのが夏でよかった。鼻炎を治す人は冬にはやらないことをおススメします。

どうやって直したのか

 まあ、気になるところかと思うので、言及しておきます。が、私は医者でも何でもないので、治療法については専門家にお任せすることにして、読んだ本の紹介にとどめます。

 耳鼻科にも行きましたが、耳鼻科に通うだけでは治らないと思います。 あくまでも私が通った医者限定の話ではあります。治してやろうという気概を感じなかったんですよね。Bスポット診療をやりましたが、自費診療ってこともあり、完全に治さず、ちょっと良くするくらいが儲かるさじ加減なんだろうなと感じました。結局のところ、セルフケアが重要です。

 セルフケアは何かというと、本に書いてあることです。全部はできておらず、おそらく書いてあることの5割しかやっていません。それでも治りましたので、効果はあるんじゃないかと思います。


 たいして人生変わってないじゃないかとツッコまれそうな内容ですが、たぶん、長く生きているといろいろ影響するんですよ。たぶん。筆者の言いたいことは何かというと、鼻も、耳や目、歯と同じくらい大事なんだぞってことです。普段の生活で受け取る情報量が増えました。東京にいると、やっぱり嫌なにおいだなと感じることは多々あります。思えば、筆者が生まれたころの東京は公害もひどかった頃。鼻がつまったのも自衛手段だったのかもしれぬ。と、感じるのでした。

 ワッホイ、ワッホイ。