モヤイ像を増上寺で発見!寺の人も知らないというウワサは本当だった
モヤイ像、ちょーーーいやされますぅぅぅ!やーはーやーはー。
当ブログでは渋谷・蒲田・竹芝桟橋・お台場と東京に存在するモヤイ像を紹介してきました。この活動を受けてなんとモヤイ像の公式アカウント“やーはーモヤイくん”から新たな情報がもたらされました。モヤイ像は増上寺にもあるらしい。モヤイ像愛好家としては見に行くしかないのです。
大門の増上寺敷地内にもあるんだどーい🗿 https://t.co/A2XdsOBNLk
— やーはーモヤイくん (@ya_ha_moyaikun) June 15, 2018
ところが調べてみると「とても分かりにくい場所にある」「隠されている」「寺の人も知らない」ということなのです。いったいどういうことなんだろう。探しに行ったら、これらの情報はほんとうすぎて、でもって増上寺のおばちゃんも困っていたのです。
<参考にさせていただいた情報>
モヤイ像は新島の人が作った彫像
モヤイ像はモアイ像ではありません。モヤイ像は伊豆諸島・新島で産出されるコーガ石を用いて、島の人が彫刻したものです。モヤイとは島の方言で「みんなで力を合わせて」という意味。江戸時代は流刑地になるような場所でした。食べ物に困ることもあったそう。そんなとき島の人たちはモヤイの心で、みんなで助け合って生きていたのです。
新島に行くと流人たちに対する感謝の念を強く感じます。流人たちの知識が島の人々の生活を文化的にしたのでしょう。そして、新島ではコーガ石という白くてキレイな石が採れます。イタリアのリバリ島と新島でしかとれない貴重な石です。島にある流人墓地にはサイコロと茶碗の墓石が建立されています。これが最も古いコーガ石彫刻なのだとか。
この流人たちの発想・教えを現代に引き継いでコーガ石で掘ったというティラノサウルスふうの彫像“ティラちゃん”が新島にあります。となりにはパラちゃんがいます。パラサウロロフスですかね。っていうか島じゅうモヤイ像だらけになっています。この人たちはなにを引き継いだんだろう…とツッコんでしまいますが、こういうところが好きなんだなー。
東京にあるモヤイ像は昭和50年代に寄贈されたものが多いようです。はっきりと調べられていないのですが、新島はむかしはサーフィン客でにぎわっていたけれども、サーフィンの人気が落ちて観光客が激減。観光客を増やそうとモヤイ像を作り始めたみたいな話を聞いたことがあります。この辺のリサーチは今後も続けていきたいところです。
増上寺会館・掃除をしている男性の証言「5~6体あるよ」
増上寺敷地内、増上寺会館にやってきました。ここにあるというウワサなので、周囲を散策してみましょう。
増上寺会館の駐車場で掃除をしている男性がいたので、モヤイ像を知っているか聞いてみました。
「モヤイかぁ。あれかなー。まっすぐ行って右に曲がったところにプレハブがあって、その隣に5〜6体あるよ。」
マジっ!?
5~6体!?
すげー。いきなり重要証言ゲットー。しかも5~6体もあるなんてすごいじゃないか。増上寺の人が知らないなんてウワサはウソじゃないですか。ちゃんと知ってるじゃないですか。モヤイ像の地位も向上したのかなー。
ルンルン気分でプレハブを探します。
にゃんこ、かわいいー。とか
あ、この石垣ステキ♪とか
もしかして、この石垣、新島のコーガ石使ってない?と撫でてみたり。もう、ウッキウキ。
そして、プレハブっぽいものを発見しました。きっと、あれに違いない。
さあ、モヤイ像とご対面!
菩薩様じゃないかぁぁぁぁぁぁぁ。
おっちゃん。これ、ちがうねん。菩薩様やねん。モヤイとちゃうねん…。しかも、5~6体もないじゃないか
調査は振り出しにもどりました。
徳川家墓所・受付の女性の証言「ないわよ、ない、ない」
菩薩像の奥には徳川家の墓所があります。秀忠とお江与とか、家茂と和宮とか、大河ドラマの主役になりそうなそうそうたるメンバーのお墓が並んでいるのです。それくらいな場所なので入るには課金が必要です。ってなわけで、チケット売っているおばちゃんがいるのです。
ちょいと、モヤイ像についてお伺いしました。
「それね、最近よく聞かれるんだけど、ないわよ。みんなスマホでなんか追いかけてるんでしょ?ほんと良く来るんだけど、そんなものないわよ。ない、ない。」
ちょっと怒られた。ごめんなさい。私はポケモンGOやってるんじゃなくて、新島のモヤイ像の公式に聞いてとか説明したけど、伝わるわけもなく。ってか、ポケモンのスポットになってんの?そりゃ、おばちゃんも迷惑でしょうな…。なんか、すみません。
ふたたび、増上寺会館を散策する
初心に帰って増上寺会館を調べます。なんか、この塀の向こう側が怪しいような気がしてきました。
あれ!?塀のワキ、ア・イ・テ・ル!
中を覗き込んでみる…。
あったー!!!!!!!!
どこにあるかネット上にきちんとかかれてない理由が理解できました。ここは入っていい場所なのかどうか判断に苦しみます。みんなに見に行こうぜ!とおすすめできる場所ではないことは確かです。このブログを参考にして見に行く人もいるかもしれない。けれども、お寺さんに迷惑がかからないようにしてほしいのです。増上寺の方がダメだというならあきらめましょう。そして、増上寺の方がこのブログを見てけしからん!と思ったのであれば、当方ブログのほうは記事削除の対応もします。が、しかし、しかし、しかし、モヤイ像は見えるところに置いてもらえませんかー。お願い。このモヤイ素敵なんです。お願いします!お願いします!
というわけで、こっそりと中に入りました。うわあぁぁ。素敵。ひざ丈くらいの小さなモヤイです。
おかっぱ頭で、厚いくちびる、細長いくぼんだ目。モヤイ像でもポピュラーなタイプですね。竹芝桟橋、お台場、蒲田、新島の石山展望台で見られるタイプです。
右側にあったのが、長い髪の女性像。なんて美しいんですかあああああ。
仏像のような顔立ち。風に髪がなびく表現が素晴らしい。いや、まじ、こんなモヤイ見たことない。こんな素晴らしいものが、そっと置かれていたなんて!
おばちゃんに「あった」と報告してみた
さきほどの「ないわよ」と3回連呼したおばちゃんに報告に行きました。
「ありましたよ!」
「え!あったの?よかったわねー!実はあったかしらってちょっと気になってたのよ!写真、見せて、見せて!」
別人かと思えるくらいの笑顔でした。なんだ。怒ってないじゃないか。新島の石で作った彫刻なんですよーというモヤイウンチクも「そうなんだー」って聞いてくれました。おばちゃん、お仕事の邪魔して申し訳なかっただよ。折角の機会なので課金して徳川墓所を拝見しました。
当たり前の話ですが墓所の中は墓があります。墓がずんずんずんと8個並んでいるだけです。墓に興味がないと、ただ墓が並んでいるだけですね。ちなみに500円で絵はがき10枚と古地図をもらえましたので、個人的には大収穫でした。
浜松町駅周辺で探索した結果Getしたその他の情報は、東京全駅豆知識コーナー「浜松町駅・大門駅」にまとめました。古墳とかイケメン・ペリー像とか浜松町にはいろんなものがありますね。東京全駅豆知識コーナーも今後拡充していきますので楽しみにしてください。そして、浜松町駅周辺にはもう1体モヤイがあるのです。その話もまた今度!
ワッホイ、ワッホイ。