空中都市・大崎を探索する(前編)20棟のビルが空中回廊でつながる街

センタービル3階からのアートビレッジ大崎
 高橋ホイコです。先日「東京駅ダンジョン」攻略しました。
 ダンジョンの次は「空中回廊」ではないかということで、東京、山手線大崎駅周辺を探索してきました。
 大崎駅周辺は、ビル同士が空中で連結しまくっているのです。半世紀前は小さい町工場ばかりだった印象がある大崎地域。1987年に大崎ニューシティーが建って以来、再開発でビルが増え続け、どんどん連結していき、今や20棟ものビルが連結されているのです。
 空中都市感のある大崎を散歩してきました。空中庭園、空中動く歩道があったり、空中回廊っぽい写真も撮れて、想像以上に楽しめました。前編では主に大崎駅の東口、後編で西口を語ります。

スタートは目黒川。すごい色だ。

現在地の地図
 上記地図のトマトマンのいる場所からスタートです。地図上のピンクがかったところ全てが、地上に降りずに渡り歩くことができます。
 さて、スタート地点は都会の川の代表目黒川。魚がいただけで全国ニュースになる川です。最近じゃ、桜や天ぷら油ライトアップでイメージアップを図っていますが、この日の目黒川の色はすごかった。
壮絶な目黒川
 川沿いの木々の緑と抹茶のような目黒川の緑。世界は緑に包まれて。って、緑すぎですー。
 で、この目黒川を架ける「山本橋」脇のマンション、アートビレッジ大崎から、本日の探検を開始します。

アートビレッジ大崎は、アートのビル

 ピーマンオブジェの脇の階段から登っていきます。このピーマンは何かと思ったら「ストリートペッパー(フロープス)」というもので、作者は大林組。大林組技術研究所が開発した防風装置だそうです。公式サイトには「町の風景に新鮮な驚きと発見を提供するピーマン」と書いてありますが驚きを与えていることは間違えない。ピーマンの種が風とともにクルクル回るようにならないかなあ。
ピーマンオブジェ
 アートビレッジ大崎は、「ビュータワー」「セントラルタワー」「フロントタワー」の3棟のビル群です。2006年12月の竣工。通路が空中回廊っぽい!
アートビレッジ大崎
 ビュータワーは主にマンションのせいなのか、通る人は少ないです。すぐ右手をJRの線路が通っているので、好きなだけ電車が眺められるトレインビューなのかと思いきや、うまい具合に電車が隠されています。音はするけど、姿はチラリズム。写真も山手線が通っているところです。
トレインチラリズム

 ビュータワーを過ぎると「桟敷の庭」です。大量のカップル御用達ベンチがあります。が、カップルは皆無。オフィスで働いている人が生き抜きで使っているんでしょうか。私が探索したのは最高気温32.1℃、熱中症注意情報も出るような天気の日の午後1時すぎ。真夏の暑さのこの日でも、このベンチは日陰になっていて、涼しく過ごせそうでした。
桟敷の庭
涼しげなベンチ

 電車が見えそうな場所を見つけると、なぜか見せる訳にはいかないと言わんばかりの衝立があるのです。
電車隠し
 トレインビューを楽しめそうなローケーションにあるベンチですが、ほぼ電車は見えません。冬なら木から葉が落ちて見えるかなー。
トレインビュー出来ないベンチ
 2つ目のビル、セントラルタワー前には池が作ってあります。水があると涼くなりますね。空中人工池さいこー。
セントラルタワー前の池
 ステンレスリングのオブジェがありました。ちょいちょいアート的なオブジェが設置されていますが、特に大崎にゆかりのあるアートではないっぽいです。こういう土地へのこだわりの弱さが大崎っぽくて好きでもあります。
らせんアート
 こちらがアートビレッジ3つ目のビル、フロントタワー。日立システムズのオフィスみたいです。
フロントタワー
 フロントタワーから右手に通路が延びていますが、この回廊はビルには繋がっていません。
アートビレッジ大崎からの通路
回廊感ある写真
 下に降りるか、山手通りに出て終了です。JRの線路を越えるために、山手通りが高架になっているので、山手通りが高いところにあります。
山手通りにつながる

大崎センタービルは後づけ

 少し戻りまして、大崎センタービルへとつなぐ空中回廊を行きましょう。大崎センタービルの2階につながっています。
大崎センタービルへ
 この通路を大崎センタービルの3階から見ると、さらに空中回廊感がよく出ています。かっこいい。
センタービル3階からのアートビレッジ大崎
 吹き抜けを通り抜け、3階に上がると次のビル大崎ニューシティーにつながる回廊があります。すこぶるオシャレな空間ですが、ここに丸亀製麺とインドカレー屋があるせいで、うどんだしとカレーが混ざった匂いがします。とっても混とん。
大崎センタービル
 大崎センタービルは2009年の竣工。アートビレッジ大崎が2007年、大崎ニューシティーが1987年なので、間をつなぐこの大崎センタービルが後からできたことになります。なので、片方が2階、もう片方が3階でつながるという、ちょっと不便な構造になったのかなと推測できます。次に目指す回廊を大崎センタービル2階から眺めてみました。
ニューシティー回廊
 空中回廊を渡って、大崎空中回廊発祥の地、大崎ニューシティーへと渡ります。
ニューシティー回廊を渡る

老舗ビル・大崎ニューシティー

 いわゆる元祖大崎駅ビル。国鉄民営化と同じ年の1987年竣工で、この大崎のビル群の先駆けとなったビルです。1号館~5号館までの5つのビル群でできています。大崎駅に一番近いビル群になります。
 美術館があるためか、謎のモニュメントが置いてあります。三重奏というタイトルらしい。不協和音出そう。
三重奏
 3階の庭園(Oパティオというらしい)にも、輪っかモニュメントが。アートビレッジ大崎にも似たようなものがありましたが、芸術家は輪っかが好きなんでしょうか。
わっか
 5つのビルをつなぐデッキは庭園のようになっています。庭園の横にバーガーキングとか素敵。
Oパティオ
 空中噴水。
空中噴水
 どっちがアメリカかとかがわかる床。滑るので注意。
方位案内
 なんか、空中を泳ぐ女性。
空を泳ぐ人
 黄色い謎のネジネジ。タイトル見たら「ねじられた柱」と割とそのまんまな名前ついてました。芸術家はねじるのが好き。
ねじられた柱
 黄色のネジネジの先には、別の空中回廊が見えます。残念ながら、あの隣回廊は空中ではつながっておらず、一回地面に降りないとたどり着けません。
隣の回廊
 隣回廊を別の場所から撮った写真です。隣回廊は、目黒川を渡ってパークシティ大崎に直結しています。あそこがつながればパークシティ大崎の「大崎ブライトタワー」「大崎ブライトコア」という2つのビルがさらにつながるのです。残念。
隣の回廊を遠くから
 この大崎ニューシティーの庭園は、パイプのような空中回廊で、大崎駅へと繋がっています
大崎駅への回廊
 大崎駅は大崎ニューシティーができる前から、電車に乗るには一度登る構造でした。そして、大崎駅出口はちょうど山手通りが線路を越えるために高架を始める場所にあるのです。そのため駅出口から大崎ニューシティーへと最短距離まっすぐの横断歩道は作れないのです。だから、空中回廊を作っちゃったんでしょうか。何にしてもあのパイプ状の空中回廊から、大崎空中回廊が始まったのかと思うと感慨深い。
大崎パイプ回廊解説入り

ゲートシティー大崎でヨーロッパ発見

現在地地図ゲートシティ入口
 回廊を渡るとゲートシティ大崎の3階になります。
ゲートシティ回廊
 ゲートシティ大崎は1999年竣工で、大崎ニューシティーの次に建設されたビルです。建設当時は大崎駅の南改札はなかったので、大崎ニューシティーとつなげることがスマートだったのでしょう。
ゲートシティ
 パタゴニアというアウトドア用品店がゲートシティ入口の右手にありまして、何となく気になったので近くまで行ってみたこところ、左手に秘密の回廊を発見したのです!(別に秘密にしてないと思うけど。)
パタゴニア 
秘密の回廊
 秘密の回廊を行くと、日本税理士会館の入り口がありました。入ってきちゃいけないとこかなと思ったのですが、さらに歩くと、不思議なヨーロッパ感に包まれました。
日本税理士会館
 トンネルの向こうにヨーロッパ??
トンネルの向こうにヨーロッパ
 うろ覚えのトレビとマーライオンを足したような噴水がっ。
トレビっぽい噴水
 なんと、居心地の良い休憩スペースでしょうか!しかも、天然の涼しさ。
 どうも、ゲートシティ内の「ガーデニングデッキ」という場所のようなのですが、驚きの癒し空間でした。今度、海外旅行行った偽装写真が必要なときは、ここに来ようと思います。
イタリアンな休憩所

 ついでに、ゲートシティビル内も散策してみました。ゲートシティはビル内部も空中回廊感があります。
ゲートシティ内部
 Edyチャージャー発見。Edyって正式なサービスを開始する前、ゲートシティーに入居する企業の従業員だけで使えるEdyを発行して、モニターテストやってたそうな。その名残なのでしょうか。
Edyチャージャー
 変わった色のローソンだと思ったら、本社だった。
変わった色のローソン
 圧巻はこちら。吹き抜けの3階に動く歩道があるのです。まさに「空中動く歩道」。なかなか爽快です。しかも、こころなしかスピードが速いような・・・。武蔵小杉、恵比寿、東京駅などの動く歩道より速いように感じます。気のせいかな。
空中動く歩道

東口で12棟が繋がっていた

 ってなわけで、大崎駅東口側は、アートビレッジ大崎3棟、大崎センタービル1棟、大崎ニューシティー5棟、ゲートシティ大崎3棟の建物が空中で繋がっていることが確認されました。合計12棟です。
 次回、「空中都市・大崎を探索する(後編)」では、西口側を探索します。電車内からもよく見えるシンクパークタワー、ソニービルの辺りです!大崎一番太郎も見つけたよ!

今日も読んでくれてありがとう♪
ワッホイ、ワッホイ。