飛行機雲を消えるまで追いかけた話

飛行機雲
高橋ホイコです。クラウドウォッチャー歴半年です。

今年の夏から、妙に雲が気になっています。
きっかけは「雲の楽しみ方」という本を読んだこと。その本を読み終えた後の私は、手帳にメモをしています。

「飛行機雲のその後を見たい。」

飛行機雲ができた後、どう変化していくのか見たくなったのです。

ところが、夏が秋になっても、飛行機雲が見えることはない。
あんなもの1年中見えてた気がしてたのに、いざ見たいと思うと、全然出てこない。
羽田に行けば見えるのかと思ったけど、飛行機しか見えない。

10月頃にあきらめられたのか、そのメモは消されていた。

しかし、12月。ついに飛行機雲が現れたのだーーーーあああ!

飛行機雲を見るなら、今でしょ!

飛行機雲
飛行機雲ができる原理は「寒い冬にハァーーって息を吐くと白くなるアレ」だそうです。
エンジンの排気ガスが、空気を温めて、水蒸気が水滴になって雲になるんですね。

つまり、飛行機雲ができやすい条件は、上空の空気が、

  • 冷たい
  • 湿っている
  • 上昇気流

なときです。そうなると、

  • 冬の寒い日
  • 翌日が雨予報(温暖前線が近づく)

という条件だと、飛行機雲が発生する確率が高い。
まったく、知らなかったぜ。

たまたま、私が飛行機雲を見つけたその日、当日は晴れで最高気温が10.5℃と寒い。
そして、翌日は温暖前線が通過しています。

飛行機雲が見えたら「明日あたり、雨かもね。」とか女の子に言うと、モテます。たぶん。

飛行機雲って動くんか!

で、いつ飛行機雲が出るかなんて、気にせず、ゆったりぐったり暮らしていた私ですが、ある日の散歩の途中、見つけるのです。
飛行機雲
飛行機雲だあああああああああああああああああ。
ちょうど、差し迫った予定のない日でしたので、あの雲を消えるまで眺めることにしました。

発見から3分後。
3分後の飛行機雲
すでに形が崩れて来ています。っていうか、マンションじゃまああああああああああああ。
ずっと同じ場所から雲を眺める気でいたんですけど、この日、風も強くてですね、雲って、雲って、動くんですよおおおお。ご存知でしたかああああ。のんびり眺めてるだけじゃダメなんだあああ。

発見から6分後。
6分後の飛行機雲
飛行機雲が、本当に飛行機の形になりました。
ちなみに、ボーイング747型機なら4本、ボーイング767や777なら2本の筋ができるそうで、この雲はどの飛行機だったんでしょう。ちなみに、飛行機は画面右から左方向に飛んでいました。

そして、この場所でもすぐにマンションの陰になりそうなのです。
不審者です。本当、不審者っぽすぎる。空の1点を見つめて歩いて、止まったと思えば、空の写真を撮影する私。おっちゃんが不思議そうにこっちを見てた。

発見から10分後
10分後の飛行機雲
ついに、飛行機雲は、マンションの陰に突入するのであります!
見失ったら大変だ!走れ。走れ。マンションの反対側まで走れ!

発見から11分後
11分後の飛行機雲
無事、マンションの陰から脱出した飛行機雲を捉えるができました。
しかし、大変なのはこの先・・・。ビルばっかりなんですって。都会に広い空とか夢のまた夢の夢くらいなんだって・・・。

発見から13分後
13分後の飛行機雲
雲を見失う時間があることを覚悟で移動して、隙間、隙間で雲を確認しました。

180m移動した先での一瞬の確保です。
2分で180mですから、時速5.4km。又下65cm、足の短い私には、大した運動なんですっ!
「飛行機雲のその後が見たい」なんてメモしてたときは、羽田空港のカフェとかでまったり眺める計画だったのに、何これ。寒いし、走らなきゃいけないし、なんか、想像と違いすぎるー。ウインナーコーヒー頼んだら、フランクフルト的ウインナーが出てきたくらいに違うー(TT)。

発見から19分後
19分後の飛行機雲
さらに、270m移動しました。ここから先は、絶望的に空がない。
もう、ここで、雲が消えるまで眺めるしかない。

っていうか、走って追いかけるのに必死で、飛行機雲の形ちゃんと見ていませんでしたが、デブっとイカ大王になっています。イカっていうか、エイヒレ?
とにもかくにも、とても大きくなりました。

この雲を指さして「元飛行機雲だよ」と説明しても、信じてもらえなさそう。

22分後
22分後の飛行機雲
さて、雲の命が

24分後
24分後の飛行機雲
静かに消えいくかのよう・・・

26分後
26分後の飛行機雲
うすく・・・

28分後
28分後の飛行機雲
うすく・・・

29分後
29分後の飛行機雲

さようなら・・・飛行機雲。

都会の空は、飛行機だらけ

飛行機雲の形の変化を観察しました。その変化の速さに驚きを感じました。

そして、1つの雲を追いかけていた30分の間に、次々と別の飛行機が通り飛行機雲を作っていました。
30分間に3~4台は見たかな。こんな台数飛行機が通ってるんだって感じ。
そういう目で見ると、この日の空にあった雲のほとんどが、飛行機雲由来のようでした。

ええーっと、こんなに人工的に雲って作っていいのかしら…。

それが率直な感想です。
飛行機雲が、地球温暖化の原因になっているという話もあります。本来、そこに雲はないわけで、雲がなければ放射冷却されるものが、熱をため込んでしまい暖かくなるのです。

いやあ。締めがなんとも社会派ブログっぽい☆彡
来週の金曜が、今年最後の更新になる予定です。

ワッホイ。ワッホイ。

冒頭紹介の「雲の楽しみ方」。アフィリエイト張っておきます。

どちらも中身はだいたい同じなのかなと思われます。出版社のHP見てもヨクワカラナイ。私が読んだのは左側の本です。雲が大好きになっちゃうよー。私が好きな雲は毛状雲。