びっくりプリングルスをつくってみた

 くだらないものを作りました。

 ある日のことです。台所の戸棚を開けると、プリングルスが置いてありました。おそらく夫が買ったものでしょう。見たことがないパッケージなので、めずらしいバージョンなのかなと思いました。なので、わたしはできた妻。勝手に食べずにそのままにしておきました。

 しかし、しかし、プリングルスは、ずっとそこにあるんです。1カ月経っても、まだ、そこにある。食えよ。

 「食べないなら、食べちゃうからね」と、独り言をつぶやきながらフタを開けました。そしたら、なんと開封済み。しかも食べかけだったのです。半分くらい残っていました。「しけるぞ。」と思いました。で、バリボリ食べました。おいしかった。

ニンニクプリングルス
期間限定プリングルス

 残された筒を見て、思いました。

 びっくりプリングルスにしよう

 子どもの頃に作ったびっくり箱を思い出しました。わたしはひとりっ子。周囲は大人ばかりなので、誰も驚いてくれませんでした。驚くどころか、箱を開けようともしてくれません。今なら、夫なら驚いてくれるに違いない。

 広告紙を短冊状に切り、蛇腹に折ってバネにします。プリングルスの筒は、想像以上に長く、深く、いくら折っても足りません。「私は何をしているんだろう?」と思うときもありました。けれども、やり遂げました。1時間ほど折って、びっくり箱になりました。夫は残業でろくに帰ってきません。深夜のリビングで一人、わたしは笑っていました。ビヨーン。ビヨーン。

作り方は、だいたいこれと同じ

 満足した私は、元あった場所にプリングルスを置きました。食べかけのプリングルスがあることを、夫は知っているのです。放置するはずがない。少なくとも1週間以内には、残りを食べようとするはず。

 1週間経過……何も起きず

 2週間経過……何も起きず

 いい加減あけろや。ブログのネタがないじゃないか。と思いつつ、待ちました。

 3週間経過……何も起きず

 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおい。食べかけのプリングルスのことはすっかり忘れているようです。仕方ないので自らプリングルスを渡し、開けてもらいました。

特に何も起きなかったプリングルス
びよーんてならない

 作りたてのときは、もう少し反発力あったと思うんですけど。しけたんですかね。バネが、びよーんってならないんですよ。夫は「で?」って顔してる。ああああ、いいから驚けよ。人生楽しめよ。ああああ。

 ビヨーンてならない「びっくりプリングルス」ですが、ちょっと傾けるとドババババババと中身が落ちてきます。これには笑ってくれました。ちょっと楽しかったので動画を撮りました。それが冒頭のツイートです。


 びっくり箱を作るのは、昔から好きなんですけど、成功したことがありません。どうやったらびっくりしてもらえるのでしょうか。そもそも、びっくり箱にびっくりする人っているんですかね。まずは、びっくりしてくれる人探しからはじめないと成功しなさそうです。

 ワッホイ、ワッホイ。