しまなみ海道に行ってきました(2)
さて、しまなみ海道に行ってきた報告。前回に引き続き、しまなみ海道の良かったところをお伝えします。
2位・海
何はともあれ、やっぱり海。海沿いに出たときの開放感は、普段体験しない風景。
空も青。海も青。とても純情な青。白色とか灰色が混ざってない青。視界の9割が青で埋まる体験なんて、普段はないじゃないですか。それだけで心が開けます。
しまなみは、ずっとこの海と空と共にいることができます。
3位・大浜崎灯台
因島大橋を渡りながら、因島の入り口に見えた不思議な灯台。はっさく屋さんの近くに偶然入り口を見つけたので寄ってみました。
無人なので、近寄ってはいけない場所かとドキドキしてたら、至る所に説明の看板が立っていて、どうやら来客は歓迎されている模様。おそるおそる、説明ボタンを押したら、大浜埼灯台の歌が流れ初めて、その後お姉さんの声が、灯台と信号所について説明してくれました。作っちゃったんだね。灯台の歌。かなりポップだったよ。
この灯台は明治27年から点灯しているそうです。確かにこんなに島がいっぱいあったら、灯台がないと、夜なんて恐ろしくて船通れないよな。と思うわけです。
それにしても、なんで、白く塗っちゃったんだろ。この灯台。
灯台に併設されているのが、船舶通航・潮流信号所。
瀬戸内海の海峡は水路が狭かったりで、船の操縦が難しいところだそうです。なので、早めに潮の流れを船員さんは知りたいのですね。ここで潮流を観測して、信号機で知らせることを明治43年からしていたそうです。今は必要なくなって昭和29年に廃止されています。信号所の木造建物が残っているのはここだけだそうです。偶然に出会う廃物wktk♪
少し離れた検潮所にも行けます。ここまでの道がふるさと創生補正予算みたいなので整備されたような手すりはあるのに、草ぼうぼうで廃道のような荒れっぷりで、これまた楽しい。
ちなみに、来島海峡大橋を渡って今治側にあるサンライズ糸山に、朽ちてない信号機があります。灯台のところには、錆び錆びなのがあるのです。赤だと潮がどうにかで、黒だとどうにからしい。
4位・ゲストハウスの手作り温泉
2日目の宿泊はな、なんと、「瀬戸田ゲストハウス」。あらゆる人が、「夫婦で泊まる宿じゃない。」と言っていた宿です。
おうじたま(=旦那)が、2007年頃ロボさん(注1)と宿泊したところだそうです。そのときに、とてもいいところだったので、私と一緒に行きたい。と。そういうことだったようです。
ゲストハウスですからね。こんな階段を上った先に部屋があるという・・・。いや、もっと手前にもいっぱい部屋あったけど、夫婦なら離れでみたいに隔離された部屋に通されました。部屋は普通の和室にこたつがありました。こたつLove♪(しかし、寒い)。
しかし、このゲストハウスには、ロボさんが宿泊した2007年から驚きの変化が起きていました。チェックインのとき、受付で見つけたプレート。どうやら、この宿、2010年に中国新聞に出ているようです。ん?「て、手作り温泉?!???」
新聞によると、「2001年に、井戸水が温泉じゃん。って気づき。だったら温泉自分で作るかと、2007年より着工。1年くらいで完成するかと思って始めたら、結局3年かかった(笑)。ついにオープンだよーん。」という2010年の記事である。つまり、今日は手作り温泉に入れるようだ!
というところで、宿の人が「お風呂、お2人で一緒にはいりますかー?」とか、普通に聞いてくる。なんかよくわからないけど、勢いで「ハイ」って答えちゃったじゃないか。どうも、この日はお客さんが、わてら以外に女性1名しかいなかったようで、旦那のためだけに男湯開けるの面倒だったようだ。なんとも、思いがけず家族風呂となってしまった。
温泉に入りますと、温泉に入る人、掃除する人、関わる人すべてにいろんなことを配慮したことが感じ取れる作りになっていました。かなり感動できるレベル。私が気づいた範囲でいうと・・・
- 温泉に入る人のために
- 浴槽は大きい石でできていて、平らなところがない。これが、とても落ち着く。
- 絶景を眺めるための、曇らない窓が浴槽に入りながら見えるところに2つ設置
- 植物が置いてある。
- 壁や天井は、結構品質が良さそうな木製。
- 煉瓦が窓下の隙間にはめてある。心地よい素材にこだわる。
- 洗い場はそれぞれが岩の壁で仕切られている。
- 掃除する人のために
- 浴槽が一番上にあり、上から掃除していきやすい作り
- 水はけが良いように、傾いている
自分たちは、暗くなってから入浴したので何も見えませんでしたが、朝、浴室の裏側見たら、こんな風景が広がっていました。1日中入ってても飽きないだろうなと思える温泉です。
帰りに宿のおじさんとお話ししたら、やっぱり、相当に考えて作っているらしいです。「工事するやつは、工事のことはわかってても、実際使う人のこと考えてない。」と力説されていました。部屋の横のトイレとかもおじさんがリフォームとかしているそうです。そういえば、床の傾斜が独特だったなーなんて思い出しました。おじさん曰く、「手作り温泉というと外人は喜んで来るけど、日本人にはウケない。」と嘆いておりました。そこの日本人!君たちも、行こうじゃないか。手作り温泉!温泉は日本人の心のふるさとでござるじゃけーーーん!
と、おじさんの言葉が「~~じゃけん」とかで、あ、生じゃけん聞けた。と、微妙にうれしかったのでした。
注釈
- 注1
- 「サイバーサイクリスト」の人。がんばらないサイクリングをしている方でファンも多い。旦那さんは過去にロボさんとしまなみに行ったことがあり、そのときの楽しさを私にも体験してもらいたいと思っている様子。