結婚指輪を手作りしてきました とある結婚5年目の夫婦の話

鎌倉彫金工房で指輪を手作りする


 前段がミシシッピ川くらいに長くなりましたが、さあ、みなさんお待ちかね、指輪を手作りした話です。手作りしたのは「鎌倉彫金工房」さん。鎌倉駅から大仏側の出口を出て5分くらい歩いたところにあります。
 「指輪の手作り」に出会ったのが5月。そこから主人がネットで店を探し出し、1回見学し、実際にトンテンカンできたのは9月。そうです、めちゃくちゃ人気店のようで、3~4カ月待ちなのです。我々のように、完全に式に間に合ってない、「いつまでに必要ですか?」と聞かれて「3年前」と答えるカップルなら問題ないですが、式に間に合わせたい通常のカップルは要注意です。ちなみに、我々は見学してから決めましたが、見学する人は珍しいそうです。みんな即決なのね。

いろいろ選べる。デザインを決めるよー


 見本を見ながら、デザインと素材を決めます。
 素材は、18金ゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド、プラチナから選ぶことができます。
 デザインは丸みを帯びた甲丸、平らでカクカクしている平打ち、でこぼこ加工がされている土目の3つから選べます。

 マット、ヘアラインという表面に細かい傷をいれる仕上げ加工も選べます。

 指輪の太さも1.5mm~2.5mmを選べます。

 最後に石を乗せることもできます。

 あーだこーだいいながら、デザインはプラチナのマット加工に決定。私は甲丸の1.5mm、主人は平打ちの2.5mmを選びました。夫婦で一緒でもいいし、全然違ってもいいし、なにか共通点を残して別の物というのもできちゃいます。

指のサイズを測る

 指のサイズを測るゲージで、サイズも決めます。3年前のあの日、Amazonさんから届いたあのゲージと同じ物ですね。

 自分で作るという利点もあって、たとえば私は6号~7号の間あたりがいいかなーなんて思った場合、6.5号も選べます。6.5号で作り始めておいて、確かめながら、6.75号くらいを作るなんてこともできちゃうらしい。

 作業台の下には、工具もいっぱいあって、ワクワクしてきます。

溶接で棒を輪にする

 渡されましたのは、プラチナの棒。これが指輪の材料になります。ただの太い針金のようですが、この棒だけで2万円。

 棒をバーナーであぶり、柔らかくします。先生のお姉さんが手を取り指導してくれるので、「すげー」って言ってるだけでも作業は完了します。

 片側が丸くなったペンチのような器具で、棒を丸にしていきます。

 棒の端どうしがくっつけばOK。

 つなぎ目を溶接します。再び、ぶおおおおお。温めたところで、つなぎ目に小さい金属片を入れるとそれが溶けて、うまくつながるのです。すごい作業をやっているようですが、お姉さんが手取り(以下略)。失敗する心配はないですね。

 つながりました。水の中で冷やされ中。

トンテンカンして、丸くする

 指輪を丸くするのには、金属の棍棒のような道具を使います。

 棒に指輪をはめて、

 上からトンカチでたたいていくと、丸くなります。

 木槌に持ち替えて、さらにトンテンカン!目指すサイズまで指輪を大きくしていきます。

 先生がマジックで目安を付けてくれるので、そこに行くまでトンテンカンします。

 いったん、指にはめてサイズをみます。ここから削ったりするので、少しきついくらいはOKだそうですよー。

削る、とにかく削る

 細い金ヤスリで削っていきます。

 どんどん輝いてきて、指輪らしくなってきますよー。

 我々はマット加工なので、ちょっと荒い金ヤスリで細かい傷も付けていきます。

 いい輝きになってきました!

もっと輝かせる

 千枚通しのような道具を使って、指輪の裏側をゴシゴシすると、さらに光ってきます。指輪の輝きだー!って感じる瞬間。

 サンドペーパーでも磨きます。

 専用の布で磨けば、

 完成。

 工程は難しいようですが、先生が「すごーい、上手ですー!」なんて言いながらも、修正してくれるので、絶対にきれいに仕上がります。
 時間は3時間30分かかりました。が、我々が一番時間かかってました。我々は削り過ぎか、写真の撮りすぎかどっちかでしょう。

文字入れマシーン登場

 そして、この文字入れマシーンを使いまして、指輪の裏側に好きな文字が入れられます。

 指輪を作った日付を入れてみました。

お会計は、時価!!

 そしてお会計ですが、指輪をはかりに乗せて、重さを計るのです。重さ×金属価格で価格が決まります。

 基本制作費が1本15750円、主人の指輪は4.6gで40461円、私の指輪は2.8gで24628円でした。この日のプラチナは1gあたり8796円だったんですね。そして、ケースを買ったので3150円がかかっています。2人合計で10万円弱でした。

ニヤニヤ。ニヤニヤ。

 やっと、結婚指輪を人に自慢することができるようになりました。(指輪よりも、肌の色の違いが気になる写真・・・)

 シンプルなデザインだからか、ずっとつけていても、気になりません。以前から持っていたデザインリングは、すぐにはずしたくなったので、指輪をすることに不安もあったのですが、大丈夫なもんですね。

 買ってから2週間がたちますが、主人は今でも、たまに指輪を見てはニヤニヤしているので、すごく良かったんだと思います!
 「あ、してくるの忘れた」事件が頻繁に勃発中。
 ワッホイ、ワッホイ。