「夏といえばBBQ」は死を招く!?猛暑日の猿島BBQはヤバかった。でも遺構は楽しい

夏といえばBBQ

 雑誌を読んでいたら「40代中年サラリーマン 死を招く5つの予兆」に“夏といえばBBQ”という項目がありました。なんというトンデモ記事って思いました(本文には食中毒のリスクが書かれていました)。「BBQで死ぬわけないし―」とバカにしてたら、なんだか急にBBQをやりたくなって「夏といえばBBQやろーぜー!」と呼び掛けたのです。そして、実際に夏にBBQをやったところ、本当に死にかけました。雑誌、あってた。

 BBQ参加者みなさまの自己努力により大事には至りませんでしたが、やべーよ。まじ、やべーよ。なので、40代中年サラリーマンは「夏といえばBBQ」にはくれぐれもご注意ください。注意喚起のため何が起きたのか書き記しておきます。

平成最後の夏は「スーパー猛暑」だった

 BBQを開催したのは2018年7月14日です。横須賀沖にある無人島・猿島でBBQを行いました。
 この日の気象条件がどうであったかお伝えしましょう。神奈川県・横浜の7月14日の平年の最高気温は28.5度ですが、この日はなんと35.8度でした。同日、埼玉県熊谷は37.2度を記録しています。ありえない。

7月14日はとても暑かった(気象庁より)

 そして、風もなかった…。

風もなかった…

 湿度も72%と高く、熱中症になってくれと言わんばかりの陽気。やばいでしょ?やばいでしょ?この気温でBBQ。でもね、海辺は涼しいと思っていたのですよ。猿島なら見渡す限り海だから、だいじょーぶだと思ってた!

船で猿島に行こう!

 どれだけ暑い日だったかをわかっていただいたところで、旅の様子をお伝えしましょう。
 猿島には横須賀の三笠公園から船で行きます。10分くらいの乗船で猿島に到着します。

三笠公園付近の横須賀ポートマーケットで買い出し

船は往復で1300円。あと猿島公園への入園料200円がかかります

船に乗るぞー

海のにおいがするー

猿島だー!

猿島に到着!

 船はほぼ満員。大勢が猿島に向かっていきました。BBQができるビーチもほぼ満員。これだけ大勢いるなら安全に違いない。が、すごく、暑い。想像以上に暑い。ヤシの木が生えてて木陰があるとか想像してたけど、木陰すらない。もしかしてヤバくない?

レンタル機材でBBQ

 猿島ではBBQの道具(コンロや炭など)は、レンタルショップのものを利用しなくてはいけません。事前予約しておいた機材を受け取りBBQを開始します。

火をつける
肉を焼く!ちょーうまかった(写真撮影:カメラマンくん 以下良さげな写真はカメラマンくんによるもの)
牡蠣おいしそうでしょ!
牡蠣ー!あたしは食べなかったけど、ちょーおいしいらしい

 炭火で焼く肉はうまい。

 それにしても、暑い。

 BBQができるのはビーチ周辺となります。日差しを遮るものは何もないのです。急遽ビーチパラソルも追加で借りて日陰を作ります。氷はあっという間に溶けるし、日向に放置されたビールはまるでぬる燗。スマホの動作が危うくなる人も。

 BBQメンバーが、気が付くとポツポツ減っている。暑くてヤバいと避難していたようですが、聞けばたいして効果的な避難場所もないそうです。

 クーラーにガンガンに当たれるような場所はなく、レンタルショップの周辺は比較的涼しいですが、立ち止まってると「そこ、立ち止まらないでくださーい」と言われてしまいますし。海に足を突っ込んで涼んだり、足洗い場で涼んだり…そんな感じで急場をしのぐしかない状態だったそうです。

島内の遺構を散策するよ!

 BBQを開始して約2時間。肉は大量に余っていましたが、もうつらい。BBQ終了宣言。
 「さあ、島内の遺構を見に行こう!」とお誘いしましたが、想像以上にBBQメンバーがやられていまして、数名が船で猿島を立ち去っていきました。私はルンルン気分で無料の杖を借りて散策に行きます。

雰囲気が出る杖を借りられます

レッツゴー!

 猿島要塞は東京湾の防衛を目的にして明治時代中期に作られました。島の外からは全く見えないように島の中央に要塞が作られています。島の中央部には、この遺構最大の目玉のトンネルがあります。ラピュタっぽいと言われているところです。

結構急な坂をのぼります

映画のワンシーンのような風景

兵隊の宿舎などに囲まれている

何かの階段

300年後に歴史的価値が出そうな落書き

フランス煉瓦のトンネル 猿島でいちばん涼しい場所

ここが一番の人気スポット 弾薬を運ぶトンネルだが海から見えないよう出口が直角に曲がっている

海側から見たところ。海上から見えないようになっている

トンネルの先には展望台 海だー!!

最近落石があったらしく、ヨネノ根は立入禁止

急な階段を下ると洞穴が この階段のあと同行したカメラマンの様子があやしくなる

展望台 同行したカメラマン「戦跡だったらこんな目立つところに建てるわけない」

いい雰囲気の建物でござる

立ち入り禁止でござった

同行したカメラマンが「砲台の回転台ですよ!」とかいうが説明も書いてないのでよくわからない 教えてスカレー!

島の恐怖「帰りたくても帰れない」

 島内探索、楽しかったー!と、ルンルンで歩いて帰ってきたところ、なんか、様子がおかしいんですよ。カメラマンくんの。会話はできているけどぐったりしてる。昨日まで北海道という涼しいところで暮らしていた、でもって寝不足という悪条件。若い男子だから大丈夫かなと連れまわしてしまったけど…。でも、ここでできることといえば「帰る」しかない。

ホイコさんもちょー日焼け

 さあ、帰るぞ。

 ところが、ここからが大変なのです。船は原則的に1時間に1本。私たちが行った日は臨時便が出たので30分に1本でした。ヤバいと思ったところですぐに帰れない。涼む場所もない。ポカリを飲もうにも自販機は売り切れ。

 そこに隣の青年たちの会話が聞こえてきました。

 「船、並んどくー?」
 「船の時間まで、あと何分?」
 「15分くらい?」
 「まじ?あそこ並ぶの?桟橋やばくね?」
 「並んどかないと、乗れないとかあるの?」
 「人数超えると、乗船断られるよ。」
 「じゃあ、並んどくかー」

 絶望。

 桟橋はどういう状況かというと、

桟橋の行列

 ガチ、ひなた。

 これもあとから聞いた話ですが、カメラマンくんは、この桟橋でガッツリやられてしまったそう。でも船が来てから並んだタイミングの人たちは乗船を断られていました。並ばないわけにもいかなかったのです。

カメラマンくん、やられる(写真掲載については本人承諾済み)

大丈夫だったけどさー

 この後、タクシーで二次会会場に移動し、冷房にあたりまくって、ポカリや栄養ドリンク等を摂取したところ、カメラマンくんは復活しました。いや、しかし、ほんとうに危険でした。

 ここまで暑くなるとは想像していなかったとはいえ、来ていてただいたメンバーには申し訳ないことをしました。来年の7月のからあげ課長生誕祭はもっと涼しいことをしますので、次回も何卒よろしくお願いします。誕生日を3月に変えてお花見しよう。
 ワッホイ、ワッホイ。