消費生活アナリスト紹介の「やみつきの味」でスープを作る。

2020年8月28日

やみつきスープ

消費生活アナリストの板倉ゆか子先生が、雑誌の連載の中で「「おいしさ」とは何か。」という話題に、以下のように語っていました。

素材の質をカバーし、”やみつきの味”になると言われる甘味や脂肪分などを多用することで、食品は価格を抑えながら、おいしさを増し、消費者を引きつけることができるようになります。
(国民生活センター「ウェブ版国民生活」2014年12月号<消費者はどういった点をポイントに食品を選ぶのか>[PDF]より抜粋。)

この味が生活習慣病を引き起こすって話ですが、何はともあれ、この「やみつきの味」ってのを再現したくなりました。
家族がやみつきになって、毎日「あのスープが欲しい・・・・」なんて言ってくる。思い出しただけでヨダレが止まらない。そんなスープを作って飲んでみたいではないか。
ということで実験しました。調理って言うより、実験。

やみつきの味の作り方

水に塩を足していくと、最初は何も感じないが、やがて塩分を感じるようになり、ちょうどいい塩梅になる濃度がある。さらに塩を足していくと、しょっぱすぎと感じるようになるが、ここに砂糖を足すとちょうど良くなる。これが「やみつきの味」である。

というのをね、どこかで読んだことがある気がするんですがね。そのときにメモしておかないとダメだね。ソースが見つからない。板倉先生がこれ言ってたか知らないけど、とりあえず、言ってたことにして、この方法でスープを作ってみましょう!

ソースがわかる人いたら、連絡求む。

やみつきの味を作る

お湯に塩を入れます。日本水産のホームページによると、一般に塩分濃度0.9%が調理の基本ということなので、少し薄目から始めようと、お湯400ccに3gのお塩を入れました。0.75%の計算になります。

お湯に塩
さて、味見をすると。
すでに、しょっぱいwwwwwwwwwwwwww
これは、不意をつかれた。死んでるゴキブリだと思ってつかんだら、動き出したくらいにやられた。

既にしょっぱいので、この状態から砂糖を小さじ半分ずつ足していきます。
三温糖を入れる
まず、小さじ半分。まだ、しょっぱいけど、少し甘みを感じるくらいです。おいしくないです。

小さじ半分の砂糖
さらに小さじ半分。トータルで小さじ1杯に相当。しょっぱさを感じなくなります。あんなにしょっぱかったのに不思議。なんなら、カツオの香りさえしてきそうな味です。
この段階の味の変化を体験するだけで、夏休みの自由研究完了できます。夏休み子どもイベントにどうぞ。

さらに入れた
トータル小さじ1.5杯。とても美味しくなってきた。「甘い」「しょっぱい」から離れ、「おいしい」とはこのことであろう。

入れる前の写真がない
トータル小さじ2杯。絶妙に「おいしい」。空腹感を刺激する味。カロリーを感じないので、とてもお腹が空いてくることが不満。「これから食事だぞ!やっほー!」って潜在意識に働きかけている感じ。

まだ、入れる砂糖
トータル小さじ2.5杯。甘すぎる・・・。一気にまずくなってしまった。
というわけで、絶妙ポイントを超えたと判断。

そういえば、塩多めのほうが美味しいのかなと、塩を足してみる・・・。
塩少々。
しょっぱいわ!

400ccのお湯に、塩小さじ1、砂糖小さじ2がベストという結論となりました。

油でさらに「やみつき」に

実験動物が油脂に対して容易にやみつきになることを示している。しかもその行動は生命維持のためにカロリーの高い食物を摂取するという本能の支持を受けているのである。
(京都大学農学研究科 伏木 亨「やみつきを支配する旨味の科学」[PDF]より抜粋)

そりゃー、旨いものっていえば、油だ。油。

ケーキ♪ステーキ♪マヨネーズ♪怠惰の象徴・砂糖と油♪

やみつきスープの必需品。油。

家にあった油ということで、キャノーラ油を小さじ1杯ずつ入れていきます。

油
小さじ1杯で先ほど感じた空腹感が満足感へと変わりました。

油2
トータル小さじ2杯。カルビー感が出てきます。

油3杯目
トータル小さじ3杯。油が口の中にねっとりまとわりつくようになります。けれども、それがいいんだ感。

油4杯目
トータル小さじ4杯。あっさり系ラーメン屋のスープの味に近づきました。しかし、スープの表面に浮く油の感じがなんとも。

油6杯目
ここから小さじ6杯まで増やしてみましたが、味に変化が感じられなくなり、見た目もヤバいし、油ももったいないので、4杯をベストとして終了!

ダシを使って、さらにやみつき

農林水産省では、やたらと熱く昆布とカツオを押しているのである。

昆布ダシと鰹ダシが出会うとうま味の相乗効果が生じ、うま味が著しく強くなる。この現象は、アミノ酸と核酸によるうま味の相乗効果として科学的に実証されている。
(農林水産省「日本人の味覚と嗜好」より抜粋)

なわけで、カツオと昆布で、さらにやみつきの味にしてみた。
納豆昆布
納豆昆布

カツオ
カツオ

スープとして飲んでみると、ウェイパーとか、鶏ガラスープの素とか、使ってないのにここまでの味でるなんて、すっごーい!って思いました。私は物足りなさを感じましたが、我が家族は「シンプルでいいんじゃない?」とブログのネタとも知らずに感想を言ってました。

鶏ガラスープのやみつき感天才的。ってか、あれがやみつきの味なのか?

そして、なんだろう。見た目にも・・・ヤバそうな、、、油・・・。
謎の液体

やみつき、っていうより、やみなべ!
ワッホイ。ワッホイ。